ベンチャー企業をインキュベートし、市場投入までの期間を短縮
SolFocus

 

背景

起業家のGary D. Conley氏とSteve Horne氏は、太陽光エネルギーを現実のものとすることを目標に、太陽光エネルギーのベンチャー企業、SolFocus, Inc.を設立しました。化石燃料による電力とコスト面で競争できるようになってはじめて太陽光発電は広く普及すると分かっていた両氏は、最も適切で将来性のある技術的アプローチとして集光型太陽光発電(CPV)を選びました。CPVシステムは、光学を用いて比較的大きなエリアに当たる太陽光を太陽電池の材料が実装された小さなエリアに集中させることで、高価で効率のよいセルを費用対効果の優れた方法で活用し、より多くの太陽光を集め電気に変換することができます。PARCと契約を結んだ時点では、SolFocusはすでに、大学やその他の研究者の協力を得て比較的小型の光学と多接合太陽電池を使った第1世代のデザインを開発していました。開発の重要な要素の一つは、自動車業界や半導体業界で行われている生産性の高い製造法を実践することでした。

「PARCのサポートにより、SolFocusはわずか18ヶ月で初の製品の市場化に成功し、次世代の技術開発に着手し、複数の試験的設置を完了し、CPV技術の基準を構築することができています。」SolFocus CEO(最高経営責任者)Gary D. Conley氏

ソリューション

SolFocusの第1世代CPVデザインとモノリシックタイルの概念に関する長期的計画を初めて知った時、PARCの科学者は、より薄く、より確実で、より簡単な方法で製造できるアプローチを開発するうえでSolFocustを支援することができると考えました。これらの要素は、システム上のコストを削減し、ターゲット市場においてより魅力のある製品を作る上で必要不可欠な要素でもありました。PARCは、効率の高いCPVの光学、熱、および電気的要素を単一の薄い成形ガラスに組み入れたSolFocusの革新的な「次世代」集光器デザインの開発に協力することを提案しました。

過程

PARCの科学者は、この画期的なCPVデザインを提案してからわずか数日のうちに、レイトレーシング技法やその他の方法を使ってシステム光学の実現性をモデル化しました。SolFocusは、第2世代製品の基礎としてこのデザインを採用することを決め、その後PARCの施設内にオフィスを設置しました。そうすることにより、SolFocusはPARCの持つ豊富な事業リソースにアクセスすることができるばかりでなく、光学システムのデザイン、オプトエレクトロニクス、電子パッケージング用の先端材料、半導体の製造プロセスなどにおけるPARCの科学者の専門知識や能力を活用することができるようになりました。

成果

PARCとSolFocusが共同で開発したデザインは、より小型でより高度に統合された太陽光パネルを使って、より多くの太陽光を電気に変換します。このパネルは耐久性に優れ、操作が安全なうえに、より費用対効果の高い方法で量産することが可能です。最終的には、競合他社のアプローチより安くスケーラブルな太陽光発電となります。SolFocusは、すでに次世代のデザインが決まっていたため、3,200万ドルのシリーズAの融資を受け取ることに成功し、チームを拡大し、さらには信頼性試験とパイロット生産を加速することができました。

PARCはSolFocusの技術開発を支え、開発を短期化するための支援を提供し続けました。この新しいベンチャー企業は、16~18ヶ月の間に下記の成果を出しました。

  • 新しい本社に移転するまでに、従業員数を2名から50名に増加。
  • 太陽電池の供給源を確保。
  • CPVシステムのコスト削減を図るため、スペインのトラッカーメーカーを買収。
  • 最もコストのかかる部品の供給問題に対応するため、アリゾナ州メサ市に自社のガラス製造施設を開設。
  • ヨーロッパに支社を設立し、新たな資金源とパートナーの拡大を図る。
  • 米国において2度目の資金調達、ヨーロッパにおいて初の資金調達に成功し、6,360万ドルの資本金を追加。
  • 初めて製品の市場化に成功。スペインの3MWパイロット工場プロジェクトに500kWのCPVシステムを導入。

 

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クライアントプロファイル

SolFocus

本社:カリフォルニア州マウンテンビュー市

売上高:データなし。調達 資金:シリーズAとBで合計9600万ドル、シリーズCで7760万ドル

従業員数:150名以上