ダイキン IoTイノベーションによるインテリジェントビルディングシステムの構築
Daikin
目的
消費者との取り組みを改善するためのIoTコンセプトを開発する
ソリューション
IoTの可能性について深く探索する
業界
電装品
PARCの注力分野
IoTと機械知能
概要
暖房、換気、冷却装置における世界有数の企業であるダイキンは、市場での新しいハイテク系競合他社の台頭を見越し、HVAC業界内で主導的地位を維持したいと考えていました。 IoTの接続を通じて新たにどういった機会が得られるかを知るため、ダイキンはPARCと取り組みを進めました。
課題
消費者と取り組むためのIoTコンセプトを開発する
大手ハイテク企業が新しいホームソリューションを開発したことで、市場における大きな破壊的イノベーションに後れをとることは本当の脅威でした。これに追い打ちをかけたのが、ハードウェアの販売における利益率の低下です。ダイキンは、こういった課題に対処するために製品を生き返らせる必要があることを理解していました。モノのインターネット(IoT)は、新しいハードウェアだけでなく、全体的な消費者体験にも関係していることを理解していると示すことができる製品を生み出したいと考えていたのです。」
PARCを選ぶべき理由
ユーザーエクスペリエンスに関する共通理解
PARCは、テクノロジーに関する専門知識、ビジネス戦略、UX設計などのIoT機能の独自の組み合わせをダイキンに提供しました。 これにより、ダイキンは世界レベルの研究スタッフに接触でき、価値獲得モデルの検証能力が与えられ、市場進出戦略の立案とユーザー中心のイノベーションを実現しました。 また、PARCはダイキンと連携するにあたって様々なコンピテンシー(機械学習、新規センサー、サイバー物理システムなど)から専門家を集結させました。
ソリューション
多面的な洞察プロセス
プロジェクトの第一フェーズでは、潜在的なIoTの応用にかかわる研究、ブレインストーミング、評価が行われました。 ダイキンの主要な利害関係者は早期段階でPARCを訪れ、これらのワークショップから最大の価値を引き出すことができるよう努めました。 その後は、改善、コンセプト開発、顧客の面談を行い、ここではプロジェクトの成功の鍵となるIoT開発に対するユーザー中心のアプローチを念頭に置きました。 また、ペルソナ作成段階では、プロセスにより深みを出すため、(人口統計のみで作業する場合と比較して)値を適用しました。 これらの結果、空気センサーのプロトタイプが完成しました。これは、タブレット上に環境データのビジュアル化したものに表示するアプリにリンクします。これに関するフィードバックが集められ、ここで得たものがサービス設計フェーズに送られ、お客様の潜在的なタッチポイントの特定と、PARCとのこのイノベーションの最適な活用方法の特定に役立てられました。
結果
さらなるIoTの探求を支援するための洞察とプロトタイプ
ダイキンは、PARCの洞察とプロトタイプを活用して、イノベーションがもたらす広範な恩恵について、 経営陣に影響を与えることができました。 IoTテクノロジーの採用は、同社の市場での地位を強化できるだけでなく、社員の動機付けにも大きく貢献します。新しいアイデアに対する情熱が一層増すなど現在では企業文化が変わりました。これはダイキン社内でイノベーション部門が誕生したことでも証明されています。