電気化学エネルギーシステム

新たな電気化学エネルギーシステムは、伝統的に熱的あるいは熱化学的であるプロセスの電化を可能にします。これにより、再生可能エネルギーの発電コストが低減するにつれて稼働開始する低コストの間欠性電力を活用できます。このようなシステムは、また、巨大な範囲の規模尺度における経済的な運用、変動に適応する生産能力、(安価な運用環境と大規模生産の製造学習曲線の双方を理由とした)低い資本コスト、および柔軟な配備と保守をも可能とします。小規模モジュール式システムは、座礁再生可能資源を化学ないし燃料生産プラントに変えることから、圧縮ガスの運搬に伴うコストや安全の危険を低減すること、大規模な冗長性およびインフラのセキュリティを可能にすることまで、様々な将来のエネルギーに関する成果をもたらすでしょう。

PARCのサイエンティストは、この小規模モジュール式エネルギーの未来を具現化する多くのシステムを開発しています。例えば、空気、水、および再生可能電力のみの付加によって現地での(重要な肥料用化学物質である)アンモニア生成をできるようにするための、電気化学的統合システムを作っています。また、電気負荷をシフトすると同時に水を脱塩するために設計された脱塩電池も開発しました。この電池は、脱塩された水と電力貯蔵(高い再生可能エネルギーの浸透)が必要とされる場所において、安価にこれら双方の機能を実行するための資本の効率的な利用を可能とします。われわれは、ガスの分離と集積について、多くの取り組みをしています。われわれの電気化学システムプロジェクトの多くは、ポリマー複合材料の分野で作り出された新たな膜を利用しています。

更なる詳細はInformation SheetのAdaptive Current-Collector Electrochemical Systems (ACES) に記載されています。